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「も、申し訳ありません! 三佐!」慌てて譲が敬礼する。「自分はただ、ドアの前を通りがかっただけであります!」 「その割には、足音が全く聞こえなかったようだがな」 「……」  宇治原三佐にそう言われてしまうと、譲も何も言えなくなってしまう。ドアの前で彼が聞き耳を立てていたのは、バレバレだった。 「ま、いい。みんな、ちょっといいかな」  宇治原三佐はそのまま食堂に向かう。そこには巧也としのぶが向かい合わせで腰かけていた。ダッシュで宇治原三佐を追い越した譲が、巧也の隣の席に滑りこむ。 「エリーが、君らに話があるそうだ」  そう言って、宇治原三佐は後ろを振り返る。そこには全く無表情の絵里香がいた。彼女は一通り三人を見渡してから、口を開く。 「私、1番機を辞退します」 「……ええーっ!」三人の声が揃う。 「今日のミッションで、私の判断が間違っていたせいで、シノが危うく撃墜されてしまうところでした。だから……私は、その責任を取って、小隊のリーダーを辞めようと思います」 「間違いじゃない!」  その場の全員の視線がしのぶに集中する。彼女は続けた。
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