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「間違いじゃないよ……あれは、誰にもどうしようもなかったことだと思う……わたしだって、何が起こったのか分からなかったんだもの……」 「ありがとう、シノ」と、絵里香。「でもね、タクが言う通り、早い段階で私が基地に支援をお願いしていたら、あなたがあんな目に遭うことも……無かったと思う。だから……今後、1番機は、タクがやるべきだと私は思う」 「ええっ! ぼくが?」巧也が声を上げる。 「ええ」巧也を見据えながら、絵里香。「あなたの判断は常に正しかったし、あなたは常に冷静に状況を把握していた。だから、私よりもリーダーにふさわしい、と、思う……」 「そんなこと、ないよ……」と、巧也。 「ううん。私はね……ダメなの。シノの機体にミサイルが直撃した瞬間、心臓が止まるかと思った……もう、あんな気持ちになるのは、嫌なの……私がリーダーであるために誰かが傷つくのは、もう……もう、耐えられないのよ!」  最後は叫びだった。心の中を吐き出した絵里香はうつむく。 「で、でも、シノだって、言ってたじゃないか。あれは誰のせいでもない……」 「Back off(黙ってよ)!」 「!」  絵里香のあまりの剣幕に、巧也は言いかけた言葉を飲み込む。
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