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 主翼の形も変わっている。上から見ると菱形(ひしがた)をしているのだ。しかし、この独特な翼の形のために、 YF-23 はステルス性と高速性をうまく両立させていた。それだけでなく、とても美しいフォルムだと”タク”は思う。少なくとも今のアメリカの主力戦闘機であるロッキード・マーティン F-22 ラプターよりも、彼は YF-23 のデザインの方が好きだった。 「ああ(アファーム)、”ノブ”。助かったよ。ずいぶん腕を上げたみたいだな」  ”タク”が言うと、”ノブ”もすぐに応える。 「ありがとう(サンクス)、”タク”。おかげさまでね」 「なあ、”ノブ”、君が今撃墜した相手だけど……あれ、”ジョー”じゃないか?」 「君もそう思った? あのマーク、そうだよね……どうりで強いと思ったよ。だけど、ボクら、勝ったんだね。ランキング3位の”ジョー”に……」  ”ノブ”の声は弾んでいるようだった。 「ああ……ん?」  アラーム音が鳴る。テキストチャットが届いていた。送信者は、" Joe "。
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