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「いけませんよ、まだ」
言ってクロエは有栖の手を退け、三本の指を立てて臍の下辺りを押さえ込むと、顔を傾けて部屋の隅に目を遣った。
そこには暗闇に溶けるようにして肘掛けのある椅子に座る御門宣と、彼を囲んで三名の男性ヴァンパイアが立っている。
クロエからの目配せに一人が頷き、手に植物の蔓を持って灯りの下へやって来た。
その者は退けられた有栖の手首を縛って頭の上まで引き、カウチの縁に繋ぎ留めて闇に下った。
有栖の自由を奪った蔓にはスペードの形をした葉が幾枚か付いており、一端は床に垂れ、もう一方の端は有栖の肩を通って胸から腹に渡された。
入れ代わりで御門宣の愉しげな声が、
「サフランに酔う有栖も悪くないが、少々妬けるな。
それに、、、ヴァンパイアには薔薇、ありふれてはいるがやはり赤い薔薇が似合う。
今宵より有栖に添えようと思うがどうだ?」
と誰にともなく問えば、別のヴァンパイアがどこからか箱詰めにされた花びらだけの深紅の片を手に、灯りの下へ出てゆく。
片脚を持ち上げられた有栖は双臀の間へと挿し込まれるクロエの指に切ない声で啼き始め、
顔に胸に腹にと撒かれる赤い片鱗は
しなやかにうねる裸身の上からカウチへ、カウチから床へと零れ落ちて美しく、御門宣の目を歓ばせた。
慎ましやかであった両乳首は濡れたように光を伴って赤く尖り、深紅の花びらが触れるだけで妖しく震えた。
箱を置いたヴァンパイアが有栖の胸の尖りを指先で丁寧に弄ぶ。
有栖は首を振って更に腰を上げ、縛られても漏れ出る白濁で尻を濡らし続け、小さな蕾までをたっぷりと潤すと、その婬艶な様にクロエの昂りも限界を迎え、彼は苦しげな表情で自らの男性器を引き出した。
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