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「さあ、オルガ様の精気が挿入りますよ」
有栖の耳元でヴァンパイアが囁くと、
クロエの指に代わって張り詰めた陰茎が孔を割り、少し引いては奥へ奥へと挿入された。
「はあああぁ、、、っ」
太さ長さは及ばずとも、それはオルガの精気そのものを表すかのように力強く固い。
白い頸をのけ反らせて悶える有栖の額にヴァンパイアが口づけ、小さな顔を御門宣が控える闇へと傾けた。
「有栖様、目を開いて。
あちらをご覧下さい」
クロエの挿入を受ける前から充血して膨らみ、無理に拡げられた有栖の秘部。
以前は肌の露出さえ禁じられ憚られたのに、有栖の命がかかった今は別の、しかも人間の男と繋がっている様までが灯の下で露にされ、そのせいで赤くとも濡れた瞳が御門宣に向かう。
その余りにも婬猥な様に濃い欲情の息をついた御門宣を見たヴァンパイアは彼の前に立ち、長い脚を割って床に膝を着く。
「視覚による快感が貴方様の毒になるといけませんので」
スラックスの前を開けた途端、勢い良く弾き現れた怒張に顔を寄せると、
御門宣は男の髪を握ってその顔を自らの猛りに押し付けた。
「もっと深く」
御門宣の声に命じられ、
男はペニスで塞がる喉奥を締め上げ、一方のクロエは腰を突き上げて有栖の奥深くに精を注ぐ。
やがて、
美しきヴァンパイアブライドがオーガズムを迎えると下腹の縛りは全て解かれた。
途端に跳ね上がる身と若々しい香りを伴う精液。
長く吐出したそれは溶けて流れ落ちる蠟のように硬直するペニスに纏わりついた。
「ぅ、、、ぁ」
有栖に言葉はなかった。
クロエが飽くことなく繰り返し繰り返し挿入し精気を注ぐ度、揺れる身体とそこに絡む蔓、そして深紅の薔薇の花が悦びを表すのみ。
有栖に挿れているのはクロエの側であるのに、彼もまた自分がオルガに挿入されているかのような快感にどっぷりと浸けられて酔い、全身を震わせ続けた。
三人のヴァンパイアは代わる代わる御門宣の口にワインを注ぎ、開いた胸に牙を突き立てて血を吸い、勃ち続ける陰茎から精を得た。
美しき四人のヴァンパイアと、
彼らに劣ることなき美貌を持った二人の紳士。
それから数十年にわたり、
御門宣は一日たりとも日を空けることなく夜を待って遺構に通い、
華とワインと美しきヴァンパイアたちに囲まれ、有栖とクロエの美しい交わりを鑑賞しつつ、
自らも狂宴に酔いしれ朝までを過ごすこととなる ───
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