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 優花とは幼馴染で、気づけば隣にいるのが当たり前の存在だった。りょうちん、と僕のことを呼び、優花以外にその呼び方を僕は誰にもさせなかった。しかし、優花は呆気なく僕の前から姿を消した。急性の心筋炎による突然死。  お通夜の時、彼女の遺影の前で、ひと目をはばからず号泣したことは今でもよく覚えている。    中学に上がる前の話だ。  あれから時間も経っているが、今尚、僕は優花のことを引きずっている。
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