ランチ

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ランチ

今日は日曜日。 透くんとは駅で待ち合わせて、ファミレスに向かった。 「ごめんね、あんまりお金ないからこういうお店になったけど…。」 「え!いいよ!私もアルバイトしてないし、あまり贅沢はできない。」 「それならよかった。何にする?ソラちゃんは?」 「私はこれかな。透くんはやっぱりハンバーグ?」 「なんで?」 「だって、給食でミニハンバーグが出るとき、ものすごく目を輝かせてたし。  それにいつもは人見知りで絶対目立ちたくないタイプだったのに、  ハンバーグの残りものじゃんけんにはかなり積極的に参加してたじゃん。」 「ああ!ハハハ!そんなこともあったな…。うん、その時はすごいハンバーグ  好きだったよ。でも今はいいかなって。」 そう話す時の透くんの目はどこか悲しそうで、きっと私が会わない間に何かあったんだろうなと思った。
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