ギター⑧

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ギター⑧

 キーン・コーン・カーン・コーン  「あっ、そろそろお昼休みが終わるね」  「じゃあ、教室に戻りますか」  「そうだなぁ~」  次の時間が始まる予鈴が聞こえたので教室に向かうかぁ~と移動を始めた。  移動をしながら部活紹介の午後の部が楽しみだなぁ~と少しばかりか期待を持ちながら教室に向かった。  ~ ♪ ~  放課後。  俺は一度、家に帰ってマイギターを取ってから楽器屋に向かった。  学校が終わってすぐに家に帰ってからの楽器屋に向かったから少しは時間に余裕があった。  何気にスマホの時間を確認をした。  「早く着きそうだなぁ~」  スマホで時間を確認した俺は予約時間ギリギリで着くよりはいいかぁ~と思いながら中に入ることにした。  中に入ってそのまま二階へ向かう。階段を上がってカウンターに行く。  「小林さん、こんにちは」  「おっ、湊斗君。今日は制服姿だね」  「そうですね。着替えるのはが面倒だったからそのまま来ました」  「そうなんだ。まだ時間には早いね」  「早めに着いたから誰かとお話でもしてればいいかなって思って」  「なるほどね。あと十分ぐらい、僕の相手になってよ。ちょっと暇しているから」  「いいですよ」  予約した時間が来るまで俺は小林さんと話し込んでいた。  不思議なもんで話し込んでいるといつの間にか時間が過ぎていく。  「湊斗君。そろそろ時間になるからこのまま、Cー③スタジオに行ってもいいよ。オーナーには内線で伝えるから」  「分かりました」  小林さんに言われてCー③スタジオに向かった。スタジオに向かいながら今日は何をやるんだろうと思いながら進んでいくと  「こんにちは、潤さん」  「よっ、湊斗」  スタジオのドアが開いて中から潤さんが出てきた。  「ちょっとだけ待ってくれ湊斗。今、片付けしているから」  「はい。大丈夫ですよ」    潤さんに言われてドアの近くで待機していた俺は何気に周りを見ていた。  「潤さん。ありがとうございました」  (ん?……どこかで聞いた事がある声?)  ドアを見ていたら片付けが終わって部屋から出ようとしているのか一瞬声が聞こえた。  声を聞いた瞬間にどこかで聞いた事があるだなぁ~と思った。  「それでは潤さん、ありがとうございました」  「予約忘れるなよ」  「はい」  「蒼真!」  「えっ、湊斗!」  知っている声が聞こえると思っていたらそれは蒼真の声だった。  始めは分からなかったけど、ドアから蒼真の姿が見えた瞬間、思わず声が出ていた。    「蒼真もここを利用しているんだな」  「湊斗も」  「二人とも知りたいかぁ?」  「友達です。学校も一緒で」  「へぇーなるほど~」  「蒼真はなんの楽器をやっているんだ?」  「ギター。湊斗は?」  「俺も同じ」   「湊斗もギターなんだ。カッコいいよね、ギター」  「よし、蒼真。まだ時間あるか?」  「ありますけど?」  「じゃあ三十分くらい待てるか?」  「はい。大丈夫ですけど?」  「じゃあ、蒼真はカウンターで待っていてくれ。予約はちょっと待って。湊斗はさっさと中に入ってやるぞ」  「「は、はい……」」  とりあえず、潤さんに言われた通りに俺はスタジオの中に入った。
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