ギター②

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ギター②

 兄さんのお墓に行ってから今、渚沙の家の前で渚沙が来るのを待っている。  兄さんのお墓に行ったのはいいのだが、何で分かったのか知らないけど渚沙に『まだ、行こうとしている場所があるでしょう』って言われた。  ほんと何で分かったのか。顔には出していなかったはずなのに。それと態度にも。  そー言えば、昔から渚沙は俺の事、兄さんの次ぐらいの理解だったなぁ~今、思うと。  「お待たせ、湊斗」  「おー」  私服に着替えた渚沙が家から出てきた。もちろん俺も私服だ。    「それでどこに行くの?」  「……本当に行くのか? 渚沙にとってつまんない所だと思うけど?」  「そんなの行ってみないと分からないよ」  「分かった。着いてからの楽しみとして今は俺の口からは言わない。つまんないと思ったら先に帰ってくれてもいいから」  「分かった」  (湊斗の鈍感。あたしは湊斗と一緒に出掛けたいだけなのに……)  「とりあえず、行こう。時間がもったいないから」  「はいはい~」    俺と渚沙は歩いた。  俺の心のなかでは、不安でいっぱいだったけど。  「大きいお店だね」  目的地に近づいて俺が『あのお店』と指を指し示した場所を渚沙が見て第一の一言がそれだ。    「なんのお店?」    (言っていいのだろうか……)  「楽器屋」  「楽器屋なの! 大きい! じゃあ、湊斗が行きたい所って楽器屋だったんだ~」  「そう。渚沙は楽器やらないのに楽器屋に行くなんて言ったらつまんないと思ったからさぁ~」  「そこまで気にしないでいいのに」  「だってさぁ~興味がないところに行くなんて苦痛だろ?」  「まぁ~物にもよるよ」  「ふーん、そうゆうものかぁ~」  「そう言うもんだよ」  「……」    まぁ、渚沙に話をしてそのまま楽器屋に着いた。    「中は広いね~。建物も大きいし中も広い!」  「とりあえず、買いたいもの買ってくるから渚沙は適当に見ていてよ」  「分かった~」  俺は一度、渚沙から離れて目的のもの探した。  ここ楽器屋『ミュージック』と呼ばれているお店は二階建てで主に一階は楽器や楽器のパーツ、手入れ品などたくさん置いてあり買える。  二階は楽器が弾けるスタジオがある。  例えば、ギターを買うのに試しに弾いてみたいとか、ギターの弾き方を教えてもしいとかでも対応しいてここのスタジオを予約制だか使えるお店で楽器を持っている人には嬉しい場所と言える。ここまでの大型店はあまりない。    俺はギターの弦を買うのにどこに置いてあるのかは、よく利用しているから迷わずに目的のものを手に取り、渚沙を探して会計に行くから着いてきてと声を掛けてレジに向かった。  
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