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宮殿の大広間にはたくさんの絵が置かれ、ついに后を選ぶ日がやって来た。
「王様、何か良い絵は見つかりましたでしょうか?」
「そうだな…。」
「かーーーーー!誰だこの絵を描いたのは!王に対する侮辱ではないか!!」
側近の話す声がする。
「どうした?どんな絵があったのだ?見せろ。」
「はあ…、いやしかし…。」
「なるほど。これか…。」
「王様、どういたしましょう。他の者の話によると、これを描いた娘は
ここからずっと西にあるあの国からきた者であるようですが…。」
「うむ。いいかもしれない。」
「何が、でございましょうか。」
「この娘を私の后としよう。」
「……ハ?。」
(こういう絵を描く者は、きっと私には何の関心もないはず。
私の姿がどうであれ、この娘には関係ないのだ。
変に気を使わずともよさそうだ。)
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