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青い石、第1話
男しか住んでいない国に美しい男が住んでいる。
その男の名は幸(ゆき)。
幸はコンビニで働いている。
━コンビニ━
「いらっしゃいませ」
来店してくる人達に笑顔で幸が挨拶をすると人達は心を奪われた。
「幸さん、仕事が終わったら俺とデートしてください」
「猫の相手をしないといけないからデートはできません、ゴメンなさい」
品物を袋の中に入れ客に渡すと客はお金を支払い出ていった。
「ありがとうございました」
それから時間が過ぎ外が暗くなり幸はコンビニ服から私服に着替え店長に近づいた。
「店長、お疲れ様です」
「お疲れ様、また明日ね」
「はい」
その後、幸はコンビニを出ていき暗い道を歩きスーパーに向かった。
━大型スーパー━
「1人暮らしだし弁当で良いか」
そう言って幸は弁当と飲み物と猫の餌をカゴに入れレジに向かうとお金を支払いエコバックに入れスーパーを出た。
そして幸は家に向かって暗い道を歩き始めた。
「……」
それから暫くして幸が人気のない道を通り始めると幸の前に1台の車が止まった。
「……」
車を避けようと幸が離れたその時、車から2人の男が現れ幸は後部座席に押し込まれエコバックが地面に落ちその後、車は幸を乗せ動き出した。
━車中━
「どこにいくんですか?」
左右に座っている男に向かって幸が話しかけると運転席の男が口を開いた。
「ある人が幸さんに会いたがっています、その人の元に向かっています」
「ある人って誰ですか?」
「会ったことないからわかりません」
「……」
その後、幸と運転手の会話はなくなり車内は目的地に着くまで無言になった。
2時間後、車は林の前に止まった。
「おりてください」
運転手の言葉と同時に幸は左右に座っている男と一緒に後部座席からおり近づいてくる運転手の男に目を向けた。
「お前達は誰も来ないように見張ってろ」
「わかりました」
「行きましょうか」
「はい」
返事をすると幸は運転手の男と共に林の中に入っていった。
「俺、命を奪われるんですか?」
「幸さんの命を奪うことはないと思いますよ」
「どうして俺の名前を」
「幸さんは有名だから」
「俺は皆のこと知らないのに、皆は俺のこと知ってる不思議ですね」
幸の会話後、運転手の男は立ち止まり口を開いた。
「あなたに会いたがってる人はあの家に居ます」
「一緒に行かないんですか?」
「俺はあなたをここまで案内するように言われただけだから」
「1人で行くの不安です」
「車の中で待ってるから危険が襲ってきたら逃げ出してきてください」
「わかりました」
そう言って幸は運転手の男と別れ家に向かって歩き出した。
その後、家の前に着くと幸はドアを開き恐る恐る中に入った。
「あの━、誰か居ますか━」
幸の叫びと同時にドアが閉まると幸はビクッとした。
「螺旋階段をあがってください」
「……」
謎の声の言う通りに幸は螺旋階段に近づきあがった。
その後、幸は目の前の部屋の前に近づきドアを開き中に入った。
「誰も居ない」
回りを見渡し床に置いてある蔓に縛られた青い石に目を向けると幸は近づいた。
「綺麗な石だな」
「助けてくれ」
「え!」
謎の声に驚いた幸は回り見渡した。
「誰も居ないのに」
「怖がらないで、蔓を外してください、お願いします」
「石を縛っている蔓を外すんですか?」
「お願いします」
「…わかりました…」
謎の声の正体もわからぬまま幸は謎の声の願いを叶えるため青い石を縛ってい蔓を外した。
その時、青い石は宙に浮き「ありがとう」と言いながら青い石は青い髪に青い瞳、青いロング服姿の男に変身し青い石はネックレスに変身し男の首についた。
「助けてくれてありがとう」
「……」
驚きで幸が言葉を失うと男は顔を近づけ唇を重ねた。
幸は再び驚き言葉を失った。
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