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「何だろうね。まあ別に良いんじゃない? どうでも。真面目な話じゃないんだし」
月島さんが適当なことを言う。
「また適当」
「うん適当だよ。辻ちゃんはやっぱり真面目だね」
変わってない、と言う。この短時間で二回目だ。
「そんなに真面目なつもりはないけど」
「私から見たらそう見えるんだよ。私がチャラいからさ」
「チャラいって……そんなことないよ。普通に社会人してるんだよね」
今度は私が呆れを返す。
「そうだけど、それと性格は別」
「何の仕事してるの?」
「普通にOL。普通じゃないって言われるけどね」
同じ仕事仲間からは距離を置かれているけど、それで良いという。
「変わってないね」
さっきの仕返しではなく、本当にそう思った。
「うん、人って変わらないものなのかもね」
大人な反応が返ってきた。
「辻ちゃんは、何の仕事」
「同じだよ」
「そっか」
あっさりと言い、カフェラテを飲む。私もそれに倣うような形でカップを傾けた。
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