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しばらくの沈黙。
チャイラテを飲む間に、同じ高校だった他の子たちははどうしているんだろうかという疑問が浮かんできた。
連絡先は知っているけど、全く交流していない。期待はせずに月島さんに訊いてみる。
「高校のみんな、いまどうしてるんだろうね。何か知らない?」
「知らないなぁ。そういえば連絡取ってる人いないや」
「やっぱり?」
「分かってて言ったの?」
「そう」
答えながら、今度誰かに連絡を取ってみようかと考える。これを機会にすればいい。避けていたわけじゃないけど、どこかで面倒に思っていた。
会う話になったらそのときは月島さんも誘ってと考えていると、彼女が声をかけてきた。
「雨、止んだね」
「……本当だ」
止んでいた。
「飲み終わったことだし、出よっか」
月島さんが席を立った。
「待って。まだ終わってない」
「じゃあ先に行ってる」
「え?」
「会計済ませて外で待ってるから。二人分払っとくね」
「良いの?」
「良いよ」
答えてレジに向かう。
私はサバサバとしたその姿を「らしいな」と思いながら、素直に奢られることにした。
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