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すごくびっくりしたけど、不思議と嫌ではなかった。
何だろう、この気持ち。
ふわふわするような、胸がときめくような……。
まさかこれが俺の初恋!?
「ん……は……」
長い口付けが外されたとき、俺は大きく息をしてしまった。
自分の心臓がばくばくとすごい勢いで脈打っている。
真っ赤になった俺を見て、ジュリアーノが一言告げた。
「決定ですね」
レオナルドはそれだけで息子の言いたいことがわかるらしい。うんうんと満足そうにうなずいた。
「決定だな!」
俺は焦って二人を見やる。
ええ!? 何を二人で決めたのか。
養父と青年は、俺そっちのけで二人で話をし始めた。
「うちにカルロの部屋を作らないといけませんね」
「二階の南の角部屋が空いてるから、そこをカルロ用にすればいいだろ」
あー、何かまた二人だけで話が進んでいる。
しかもいつのまにか俺のために、この館に部屋を作ることになってるし。
この人たち、話が早すぎる!
強引グ・マイウェー親子だ!
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