13 楽園の庭

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 まだ顔が赤い俺は席を立つと、二人にバイバイと手を振った。 「ま、その話はまた後でゆっくり考えて! 俺はもうそろそろ家に帰らなきゃ。それじゃあ、またね!」  そしてその場から走って逃げ出したんだ。すたこらさっさと。  これ以上ここに居ると、次に何が起きるかわからない。  後ろからジュリアーノの声が聞こえた。 「カルロ、さようなら! 必ずまた会いましょうね!」  レオナルドの大きな声が続いて聞こえてくる。 「そのときは店まで迎えにゆくからな! 待ってろよ! 逃げても無駄だぞーー!」 「どこまでも追いかけますからねーー!」  俺は背後から飛んでくる親子の声に、振り返らずに走り去っていった。  ひぃぃ~~~!  この二人、俺の生活に強引に入り込む気だ! しかも逃げ切れない気がする……。  その頃になってやっとはっきり気がついた。  俺ってば、悪魔並みにとんでもない親子に捕まっちゃったということに。 (ミラクルヘブン/終わり)
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