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わ! 加速が普通の車と違う。こんな車に乗ったのは初めてだ。
見ると内装は皮張りの座席。ハンドルの前には赤くライトアップされる数々のメーター。輝く最新のナビゲーションシステム。
鍵穴に揺れるのは、赤い十字架に緑の蛇の模様の付いたキーリング。
あ、このキーリングのマークは見覚えがある。
イタリアの誇る国産車、アルファロメオだ。
しかも庶民の足より、数段レベルアップしたスポーツカータイプ。
あきれて、俺は思わず言ってしまった。
「こんな車で来るから、目をつけられて襲われるんだよ」
運転しているレオナルドが、笑いながら答える。
「はっはっは! 車は趣味なんだ」
はあぅ、こんな車を趣味で買う人種が、この世に存在してるんだ~。
今、左隣でハンドル握ってます……。
俺がちらっと彼を見ると、運転中のレオナルドが俺の視線に気が付いて不敵に笑い返した。そういう笑みを浮かべると、彼はますます男前度が上がる。
ひえぇ、カ、カッコイイーー!
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