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しばらく走っていると、糸杉の車道が切れて、落ち着いた雰囲気のある小洒落た邸宅が、姿を現した。
オレンジの屋根に緑の窓。漆喰の壁には、ツタが茂っている。
2階建てで、2家族くらい住めそうな広さ。
19世紀に建てられた年代物だろう。
灯る洒落たランプ。手入れの行き届いた綺麗な前庭。
玄関の前には、馬車用の道がついている。
そのしっとりとしたたたずまいが、まるで100年前にタイムスリップしたようだった。
うあああぁぁぁぁ。高そう。
ホンモノの貴族の館だー。貴族のお屋敷だー。
すみません、すみません、平民がお邪魔します。
レオナルドは玄関脇に車を止めた。
車から降りて、慣れた足取りでさくさく歩き出す。
俺はリュックを抱きかかえて、きょろきょろと辺りを見渡しながらレオナルドの後についていった。
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