4 あなたは天使で異星人

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 そしてあづまやには、俺以外にもう一人の人間が居た。  すらりと背の高い、金髪の神父さんだった。  黒い革表紙の聖書を片手に、白い大理石の椅子に座っている。  最初に目に入ったのは、金のロザリオを下げた純白の僧服。  それと、嘘みたいに綺麗な顔だった。  気品のある顔っていうんだろうか。  ゆるくウェーブした輝く金の髪。透き通るように白い肌。淡い灰のうるんだ瞳には、細い銀の眼鏡をかけている。すっきりとした鼻筋に、ピンクの頬、形のいい唇。  こんな綺麗な人を見るのは初めてだった。  驚いたのはその存在感だ。彼の周りにキラキラっと光が出ているみたいな。頭には光輪、背には白い羽が似合いそう。  朝の光を浴びながら、おっとりとこちらを眺める彼の様子には、星が降るような高貴さが感じられて、俺はもう一目見たら忘れられなくなっちゃった。  わぁぁ、天使の降臨だ。  ラファエロとかガブリエルとか、そんな感じ。
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