4 あなたは天使で異星人

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 この人って雰囲気が人間離れしてるけど、ちゃんと人間の男性だよなぁ……?  思わず、じいっと彼を見つめてしまった。  時間を忘れてぼけっとしたように、目が離せない。  向こうも吸い込まれそうに澄んだ灰色の瞳で、不思議そうにこっちを見つめている。  しばらく見詰め合うだけで、俺はかぁっと顔が赤くなって、胸がドキドキするのを感じた。  あんまり見詰め合っているのも気恥ずかしいので、俺は何か話さねばと思って口を開いた。 「ごめん、ここ、気持ちよくて、寝入っちゃって」  そのとき起き上がった俺の体からさらっと一枚の布が落ちて、俺は自分に薄物がかけられていたことを知った。  寝ている間に、目の前の神父がかけてくれたんだろう。  あー、うちのおじちゃんなら叩き起こす。  ルカ兄ちゃんなら怒鳴って起こす。  やっぱり坊さんは違う、なんて、ちょっと優しさに感動した。 「祈りの邪魔しちゃって、ごめんなさい」  しかし俺が謝っても、返ってくるのは沈黙だった。
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