4 あなたは天使で異星人

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 俺は笑顔になって、ひょいっと起きあがった。  ちょっとお互いにズレてる気もするけど、意志疎通は出来た。 「俺、カルロっていうの。丘のふもとの、定食屋の子だよ。あなたはここの通いの神父?」 「違います」  そっけないくらいに短い返事で返される。  俺は会話の続行を試みた。 「でもあなたが着てるの僧服でしょ?」 「これは趣味です」 「…………」  俺はまた沈黙してしまった。  趣味の服。  私服で神父コスプレ。  正式じゃないってことか?  内心首をかしげる。  謎がイッパイになった俺は、つい口に出した。 「でもあなた、神父みたいに見えるね」  青年が微笑みつつ、おっとりと答える。 「あなたは、ダヴィデのように見えますね」 「…………」  俺はまたまた沈黙して、首をひねってしまった。  はて。今のは褒められたのか、何なのかわからん。  今まで「チビ」だの「豆」だのはよく言われるが。  ダヴィデという表現は、いまだかつて受けたことがない。
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