17人が本棚に入れています
本棚に追加
彼に向かって駆け寄ると、驚いたように言われた。
「どうしてあなたがついて来るんですか!」
「だって、あなたがレオナルドの息子なんでしょ?」
俺の直感だった。
この人しかいないと思った。
レオナルドが大事にしている人。
天国のような庭で、守っている人。
「俺はその為に来たんだ! あなたの為に来いって、レオナルドが言ったんだよ!」
雨に打たれながら叫んでるうちに、俺はなぜだか泣きそうになった。
危なっかしいこの人を、このまま離しちゃいけないような気がした。
「……好きにしなさい」
青年は言い捨てると、俺を無視して走り出す。
俺はその影を追いかけるようにして、彼に付いて館を去った。
最初のコメントを投稿しよう!