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「はい、この国では何か大きな出来事がある際には預言者がお産まれになり、預言によって我らを正しい道へ導くとされているのです」 「ほう...そうなのか、ちなみにこの預言者様は緑色の髪だが、それこそバーレ王家と関係があるのか?」  描かれた人物が預言者という事より、この緑色の髪の女性がエステルに似ている事の方が興味のあるエマヌエーレはそうヨアヒムに尋ねる。 「ええそうです、多くの民をこの地に導き、バーレという国を興された預言者、聖マーシャはこのステンドグラスに描かれているように翡翠色の髪をしておりました、そしてエステル王女も聖マーシャの血を引いております」 「はて?バーレ建国の父となった王の名はアーベルではなかったか?私はそう学んだが...」  エマヌエーレは学んだ歴史との相違に首を傾げる。
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