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「関心は...とうに持っているわよ...」
鏡に写るエステル王女の自身の姿を見つめる。
難儀な能力を持ってしまったが故に、その恋心を諦めるしか無いのに、 エマヌエーレに会えば会うほど心臓が高鳴り、共に居たいと思うけどそれは叶わないと知っているのに...
「...待たせててはダメね、戻らなきゃ」
そう独り言を言って部屋から出て、エマヌエーレが待っている客室へと足を運ぶ。
広い廊下を歩くと夜会の準備にメイドや使用人達が忙しくしているのを横目で見る、確かに騒がしいなとエステル王女は思う。
「エステル王女!」
嫌な声が聞こえたな、と思って振り向くとそこには以前お見合いをしたものの『運命の女性』らしき女性達が影の様な姿で大量に見えて速攻『何股しているのか分からないけど、恨まれる前に何とかすべきよ!』と言って断ったモンティ侯爵だった。
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