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「はは、私の気を引こうとあんな事を言ったのでしょう?」  ニヤニヤと笑うモンティ侯爵にざわりと冷たいものが背中に走る。 「...おぞましい...」  エステル王女はそうつぶやいた後、思いっきりモンティ侯爵の足を踏みつける。 「痛っ!」  エステル王女は痛がる侯爵のスキを見て逃げ出した、廊下を走り一目散でエマヌエーレのいる客室へと。  扉を開けて急いで入り閉めるエステル王女の姿をエマヌエーレや従者達は驚き見る。 「エステル王女、どうされたのですか!」 「モンティ侯爵がやって来ていたわ、今すぐ城から丁重におかえり頂くように!」  エステル王女に言われて従者は慌てて外へ出る。 「...エマヌエーレ殿下、お見苦しい所を見せましたね...」 「一体何があったのですか?モンティ侯爵とは?」 「...以前お見合いをして断った相手よ、どうにも『運命の女性』の話をしなかったら、自分こそ私の運命の相手と信じきっているの...それ以来しつこく言い寄って来るのよ...」 「なら処罰すべきでは?」  エマヌエーレは眉を顰める、王族に対して不敬では無いのか?と。
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