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その為にも親戚関係を結び更に強固な同盟を結びたい、その為に一番野心の無いエマヌエーレが選ばれた。
最初は乗り気では無かった話だが、自国の繁栄と兄である王太子への忠誠心を自身の気持ちを天秤にかけた際、国にメリットの大きい婚姻を結ぶ方が良いという合理的判断で望んだものだが、この数日でエステル王女に更に心を奪われたのだ。
エステル王女のその見た目もだが何よりもその『能力』がだ。
正確には情報収集力とでも言えば良いのか、そもそも占いやらと言ったものをエマヌエーレは信じてはいなかった。
きっと情報収集力と洞察力に長けており、家臣達に的確なアドバイスを与え、忠誠心を高める事をしているのでは無いか、と思っていたのだ。
ならばとエステル王女が好むお菓子などを聞き、それを用意しては足繁く王女の元へ通いつめる。
最初の頃はいろいろと遠慮もあってかエステル王女も笑顔で迎えるが、流石に1週間も続くと呆れて悪態すらつく様になる。
王宮の庭にある東家に、エマヌエーレが持って来たお菓子を用意させ、お茶をメイドに出す様に指示すると、エマヌエーレに四阿に設置していた椅子へ腰掛ける様に促す。
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