雨ふりハリネズミ

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「くださいな」 「いらっしゃい。なににしましょう?」 「この子の背中の針の先まで雨に濡れないような大きなカサはありますか?」  ハリーのお母さんに言われ、カサ屋さんはハリーの背中の針山を見つめました。 「うーん、どうだろうか。とりあえずうちの店で一番大きなカサを持ってきましょう。」  カサ屋さんは、店の奥からハリーの背たけより大きいカサを持ってきました。 「ほら、ハリーさしてみて」  お母さんに言われてハリーは大きなカサをさそうとしました。 「うんとこどっこいしょ!」  ハリーより大きなカサです。子どものハリーにはカサのさきっちょを空に向けて持つのもひと苦労です。 「そこのポチを押すと、カサがバッと開くよ」  カサ屋さんに言われ、ハリーはポチを押しました。  ブゥワッサァッ!  まるでオオワシが空へ飛び立つみたいにカサが大きく開きました。
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