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「まあ、なんて大きなカサ。これならいいんじゃない?」
とお母さんはハリーに聞きました。しかし、ハリーはカサが重くて返事をするどころではありません。
「うわーっ!」
ドンガラガッシャン。
ハリーはカサをさしながら倒れてしまいました。
「ハリー! 大丈夫?」
お母さんがハリーに駆け寄りました。
「お母さん、僕にこのカサは重すぎるよ」
「そうね。カサ屋さん、このカサはいらないわ」
そう言ってお母さんがカサ屋さんの方を見ると、カサ屋さんは口をポカンと開け、驚いた顔をして大きなカサを見ていました。
どうしたのかしら、とお母さんも大きなカサの方を見ました。
なんということでしょう。
大きなカサはたおれたはずみでホネが何本も折れてしまっていました。
お母さんは壊れたカサのおカネをカサ屋さんに払いながら何度も頭をさげました。
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