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シロがいなくなって二か月経った。
板野は、あれから休みの日になるとシロを探しに出かけた。
自分でも虚しいのはよくわかっていたが、やめられずにいた。
そんなある日のこと、妹から文化祭に来ないかと連絡があった。
文化祭の二日間。一日目はおじさんとおばさんが来ると言う。
「一日目の土曜はイベントで出勤なんだ。二日目なら仕事の都合がつくから、昼から行くよ」
日曜の午前出勤があったので、その後に板野は学校に寄ることにした。
「わかった!私たちは二年二組で動物喫茶をしてるから!」
「動物?!」
「耳つけたり尻尾つけたり、百均で買えるもので作ったのを制服着たまんまつけるだけ」
「変な目で見る男たちが智子を狙ってるんじゃないか」
「お兄ちゃん、心配しすぎだよ!じゃ、土曜日ね」
相変わらず妹は一方的に言いたいことを言って通話を切った。
心配なような楽しみなような複雑な気持ちで兄は当日を迎えた。
他校や一般の人で妹の通う学内は人で溢れ返っている。
板野はスーツで目立つんじゃないかと心配していたが、杞憂に終わった。
「…二年二組か。ここだな」
参観や面談はおばさんに任せていたので、妹の入学式以来の高校だった。
ずいぶん小さく感じる教室前には手作りの花飾りや看板などがカラフルに飾られている。
賑わっているらしい動物喫茶は、妹の言った通りひとつかふたつ、耳や鼻、手、足などに飾りをつけていた。
本当に動物園みたいだなと思いつつ、足を運ぶと妹が早速声をかけた。
三つ編みをして、ピンクのうさぎの耳と尻尾をつけている。
兄フィルターだと言われても、妹は可愛い。
少し化粧をしているせいかなおのこと目立っている気がする。
「お兄ちゃん窓ぎわのいい席予約しといたから」
「ありがとう」
reserveと手書きで書かれた紙がテーブルに置かれている。
「メニューはこれなんだけど、お兄ちゃんはブラックコーヒーとクッキーね」
「決まってんのか?」
「わかるもん」
「あ、お兄さん久しぶりでーす」
横から妹の小学校からの親友の梨沙が声をかけてきた。彼女は像の耳と尻尾を模していた。
「久しぶり。元気してたか?」
「してましたよー!お兄さんも相変わらずイケメンですね」
「そんなの言ってくれるの梨沙ちゃんだけだ。というか、相変わらず智子がお世話になってます」
「いやいや!智子、お兄さんが来るって今日張り切ってたんですよ」
「そうなのか?」
もう、やめてよ!と恥ずかしそうに智子が言う。
「それに智子、女の私から見てもモテるから、変な虫がつかないよう払ってます!」
「それは頼もしいな」
梨沙の言葉に兄としての心配が少し軽減された。
「ほら梨沙、お兄ちゃんの注文、持ってこよう!」
「頼む」
板野は二人を微笑ましく見送った。
数分後、妹がトレーを持ってやってきた。
「はーい!お待たせしました!ブラックコーヒーとどうぶつビスケットです」
手作りのどうぶつビスケットとブラックコーヒーが板野の前に置かれた。
妹は向かいの席にそのまま座った。
「いいのか仕事しなくて」
「今の時間は喫茶店はあんまり混まないの。それに梨沙がお兄さんと話しなって気を遣ってくれて」
「いい友達持ったな」
「うん」
「いただきます」
板野は手を合わせて、コーヒーを飲んだ。
「そう言えばお兄ちゃん、前言ってた愛犬といつ会えるの?」
「ぶっ!!」
思わず吹き出した兄に妹は険しい顔をした。
「すまない」
「そんなびっくりするようなこと?!」
布巾でテーブルを拭きながら、妹は怒っていた。
「いや、急にだな…」
板野は今その話題突っ込まれると思っていなかった。どう答えるかと考えていると、教室の外が騒がしくなった。
「きゃー!」
「きたきた!!」
誰かが教室にやってきたらしい。そちらを見ると妹は「ああ、ちょうど交代の時間か」と冷静に時計を見た。
「誰なんだ?」
「私のクラスの男子。めっちゃ見た目も雰囲気も目立つの。ファンも多いんだ!私はタイプじゃないけどね」
「そうなのか…」
板野は改めてコーヒーを飲み、犬のクッキーを食べた。
「で、お兄ちゃん。教えてよ」
「教えてよ…って言われてもだな」
板野は視線を逸らすように教室に目立つ男子が入ってきたのを見た。
すると、信じられない光景があった。
男子はシロだったのだ。
しかも白い耳、白い尻尾をつけたまさに白い犬だった。
黙ったままの兄の視線を見ながら、妹がいう。
「ああ、白井くん。お疲れ」
「板野、お疲れ」
周りの視線にわき目も降らず、妹の元、もとい板野兄妹の元にやってきた。
智子を見た後、板野を見たシロは固まった。
妹しか見ていなかったのか、今まで板野に気が付いていなかったらしい。
「お兄ちゃん?白井くん?」
妹が兄と同級生の顔を見る。
「…お兄さん」
シロがぽつりと呟いて、板野は自分の心臓が信じられないぐらいに鳴っていると気づいた。
「あ、ああ」
板野は目線を逸らし、コーヒーを飲む。
うそだろ?シロが妹と同じ高校生?
「白井くん、お兄ちゃんと知り合い?」
「うん」
「お兄ちゃん!お兄ちゃんってば!」
状況を理解するために下を向いていた兄は、妹の呼びかけにようやく気づいた。
「白井くん知ってたの?」
「ああ、まあな」
知ってたも何もひょんなことから家に招き入れ、一ヶ月ほど同居し、体の付き合いまである。
「なんで知り合ったの?」
「なんでって言われても…この見た目だろ?」
板野はなんとか言葉を繕った。
「まあ、白井くん目立つからね。この髪にこのルックス」
「板野ほどじゃないよ」
シロは妹を見て言う。
「何言ってんの!一学期ほとんど学校来てなかったのに、二学期になったら眠たそうなのは相変わらずだけど、毎日来るんだもん。びっくりした」
「オレ、マイペースだから」
「自分で言わないでよ!仲良くしてるのはいいけど、女の子にやっかまれてめんどくさいんだからね」
「知ってる」
楽しそうに話す友達同士の会話に板野は信じられない気持ちでいっぱいだった。
「智子ー!ちょいヘルプ〜」
妹に梨沙が声をかけた。
「はーい!お兄ちゃんちょっと行ってくる。白井くん、お客さん招き入れお疲れ!休憩してて」
「うん」
妹がいなくなった後、板野は現実を受け入れるために、シロを見た。
するとシロはいつものようにじっと板野を見ていた。
「…嘘だろ」
板野は頭を抱えた。
「お兄さん、座っていい?」
「ああ…」
妹が座っていた席にシロは着席した。
「びっくりしたね」
「こっちのセリフだ」
顔を上げ、じっと睨むとシロの目は爛々としていた。
「喜ぶなよ」
「オレだってびっくりした」
「見ればわかるよ」
「お兄さんくらいだよ。顔変わらないオレを見て、表情読むの」
「…当たり前だろ。くそっ」
「なんで怒ってるの?」
「とぼけるな。わかってるだろ?」
板野が睨むと、シロがしゅんと耳を下げる。本当に耳があると錯覚なのか本当なのかわからなくなりそうだ。
「誰と話してるんだろーね?」
「白井くんのお兄さんかな?」
教室の入り口がまた騒がしい。女子たちが遠巻きにシロをみていた。
「ずいぶん、モテるんだな」
「誰も本当のオレを知らないんだよ」
シロは淡々と言った。
そしてどうぶつクッキーの皿から、うさぎを取った。
「お兄さんとまさかこんな風に再会するなんてね。もう二度と会う気はなかったんだけど」
やっぱりそうだったのかと板野は落胆する。だがそんな気持ちをこの場で言えない。
「でも、オレが作ったクッキー食べてくれて嬉しいかも」
シロはうさぎのクッキーを食べながら嬉しそうだった。
板野はもう一枚、犬のどうぶつクッキーを取って食べた。
「ここじゃ人目につく。話しができるか?」
「本当にオレが…嫌いになってないの?」
シロの目が不安の色に変わった。自分がしたことはわかっているらしい。
「嫌いじゃないよ。驚いただけだから、不安になるな」
シロは目が少し潤んでいた。
夕暮れの空き教室に、シロと板野はいた。
窓ぎわの席に板野は座り、シロは向き合うように立っていた。
「打ち上げパーティーはよかったのか?」
今、二年二組では打ち上げパーティーの真っ最中だ。
「大丈夫。人が多くて騒いでるの苦手。それより、お兄さん夕方まで待ってたの?」
「一回外に出て、もう一回コーヒー飲んできた」
「カフェインとりすぎ」
「誰のせいだよ」
再会の場で二人きりで話すのは無理だ。シロはいつもサボっている空き教室の鍵を板野に渡していた。
「待たせてごめん。旧校舎なら誰も来ないから、二人きりで話すにはいいかなって」
「鍵は閉めたか?」
「閉めたよ」
「で、シロ。何か俺に言うことはないか」
シロは板野の言葉に頭を下げた。
「ごめんなさい。急に出て行って…」
「…まったく。朝になったらいないって心配したんだぞ!」
語尾がどうしても強くなる。シロはその言葉に小さくなった。
「怒ってない。いや、正確には怒ってるけど、心配しかない」
頭を上げたシロは、目を潤ませていた。
「見た目は大学生にも見えるぐらい大人なのに。やっぱり十七歳だな。俺、妹と変わらない未成年と…」
板野はため息をついた後、シロを見上げた。
「お兄さんと離れたくなかった」
シロはまっすぐに板野を見て言った。
「ならどうしていなくなったんだ?」
「怖かった。お兄さんが優しいから」
「優しくするのは当然だ。飛んだ成り行きとは言え、世話しようと決めたのは俺だ。深入りせず、聞かなかったことはまだたくさんあるけどな」
板野は頬杖をつきながら、シロを見た。
「オレ、お兄さんが好きになってた」
「好きなのは俺もだ」
「お兄さんの好きとオレの好きは違う!」
シロには珍しく声を大きくする。
「何が違うんだ?」
冷静に板野は聞き返す。
「一ヶ月も経たないうちにこんなに優しくて、オレだけを見てくれる人ははじめてだった。人が信じたくないオレを信じたいって思わせてくれた。たった一ヶ月でずっとそばにいたいって思うなんて怖くて。しかもお兄さんは大人だし」
シロが感情的になっているのがわかるほど饒舌だった。
板野は立ち上がってシロの頭をぽんぽんとした。
「シロの好きは、俺の特別になりたいって意味なんだな?」
シロは板野の発言に、目を瞬かせる。
「シロに誘惑されていろんなことしたんだ。自分ではすぐ認められなかっただけで俺もシロと同じ気持ちだ」
「…うそ」
「本当だ。いなくなって痛感したよ。たとえいくつであってもいい。シロがいないと俺は寂しい」
「こんなオレでもいいの?」
「こんななんて言うな。俺が欲しいのは、シロだ」
シロは目を潤ませて、板野の首に抱きついた。
勢いで板野は後ろに倒れた。
幸いにも机があって、床に頭を打ち付けることはなかった。
「ったく急に抱きつくな」
「お兄さんは大人だし、女の人と結婚したり、子供産んだり、いろんな可能性があるんだよ」
「そんなのが理由で俺の元から離れるのか?」
「そんなって」
シロの眉毛がかすかにうごく。シロが珍しく怒っている。
「落ち着け。逆を言えばシロだって同じだ。いいのかシロは?」
「オレはお兄さんじゃなきゃダメだからここにいる」
シロはまっすぐ板野を見て言った。
「俺だって、シロと同じ気持ちなんだよ」
板野がそう言うとシロはようやく笑顔になった。
「シロ、本当の名前を教えてくれ」
「…白井健太」
「改めてよろしくな…健太」
「…大好き、お兄さん!」
また勢いよくシロは板野に抱きついた。
「く、苦しい」
「ごめん。強く抱きつきすぎた?」
「気にするな」
二人は目が合うと、恋人同士になってはじめての口づけを交わした。
晴れて二人は恋人同士になった。
そして、板野の元に再びシロは転がり込んだ。
三ヶ月の間、シロは町外れのガソリンスタンドで住み込みで働いていたらしい。
ガソリンスタンドで雇用してもらったまま、今は板野宅から通っている。交通費を出すと向こうが言ってくれた。
理由は、どうやらトラック運転たちの間でシロを目当てに顧客がついたという。どこに行っても魅力的なんだなと板野は驚いた。
もっとお互いのことを知っていきたい。
二人の気持ちは通じたが、話はそれで終わらない。
報告をしなければならない人たちがいた。
板野の妹智子と板野の友人松岡である。
板野は、自宅に二人を呼んだ。
二人とも初対面の挨拶をそこそこに、板野がシロを呼び込む。
白井くんがなんで?!と妹が驚く間もなく、板野は言った。
「俺が今、真剣に付き合ってる人だ」
二人は顔を合わせて、またシロと板野を見た。
「お兄ちゃんと白井くんが?!」
「板野が男と?!」
同時に二人が叫んだ。
「そうだ。二人は面識がないだろうが、俺とシロからすれば、二人ともにいっぺんに話すのがいいだろうと思った。混乱させてすまない」
シロは板野の隣で同じように正座をしている。
二人が信じられない顔をしているのをじっと見ていた。
「お兄ちゃんと白井くんが面識があるのは気になってたけど、付き合ってるってどういうこと?」
「そうだよ。何がどうなってこうなったんだ?」
「うまく言えないが、ひょんなことからシロを拾った。それから俺にとっての大切な人がシロになった」
「それって、ずっと欲しかった犬が白井くんってこと?」
「そうだ」
「犬って、ペット飼ってたって、あの犬?!」
二人とも板野の言葉を思い出したらしい。
「待って。拾ったって、どういうこと?」
妹の探る言葉に怯んだ兄を見て、シロが口を開いた。
「お兄さんちに間違ってデ…」
板野ははっとしてシロの口を押さえた。
言うなと睨んだ板野にシロは黙る。
「デ…?」
妹が首を傾げる。
「いや、お腹すかせて道端でぶっ倒れててな」
板野の言葉に二人は怪しい顔をした。
「そんなできた話があるのか?」
「そうだよ。少女漫画じゃあるまいし。白井くん、本当?」
板野がシロの口の手を離す。シロに下手なことを言うなよと板野は睨んだ。
シロは二人を見て言った。
「信じられないかもしれないけど、本当だよ」
まっすぐなシロの言葉に二人は息を呑んだ。
「信じたか?二人とも」
「びっくりしすぎて…てか、白井くんは高校生なんだよ?お兄ちゃん犯罪じゃん!」
「そうなのか?!男にしてはすごいビジュアル綺麗だし、大人っぽいから二十歳ぐらいかと」
松岡の言葉に板野は頷く。
「俺も松岡と同じだったよ。もちろん智子が言うように、シロは高校生だ。これからはしっかりと保護者としても見守りたい」
「お兄さんに話したんだ。オレは再婚した母親の連れ子として住んでた家で、母親がいないとこで散々いじめられた。母親が亡くなったらそれが加速して耐えられなくなって、今年の春から家出したこと」
「それは…酷だね」
松岡が目を伏せる。
「夏休みお兄ちゃんと過ごして改まったから、二学期からちゃんと登校したってことね。事情はよくわかったし、お兄ちゃんが見て見ぬふりできないって性格なのもわかる。でも白井くん、真剣なお付き合いって恋人同士ってことなんだよ?」
「うん。わかってる。お兄さんが同性で八歳年上だけど、好きなんだ」
混じり気のない目でシロが妹に言う。板野は胸に込み上げるのを感じた。
「お兄ちゃんもなんだね」
「ああ、男子高校生だとしても。俺にはシロが必要だって思った」
二人の真剣な眼差しに妹は黙った。
「板野が彼女と別れた裏にこんな展開が待ってたなんて」
「軽蔑したか?」
「いや、普通、真剣じゃなきゃ俺や妹に紹介なんてしないだろう。生半可な気持ちじゃないってのは伝わった」
「私だってそれはわかってるけど…」
妹がすっくと立ち上がる。妹は兄を見て涙目になっていた。
「智子…」
板野が声をかけると、妹は部屋を飛び出した。
兄が追いかけようとするが、松岡が制止する。
「俺が行くよ」
「松岡…」
「板野もシスコンだって思ってたけど、妹ちゃんもブラコンだったんだな」
「どういう…?」
「まあまあ…ここは俺に任せて。俺もびっくりしてるから、頭整理したいし」
「すまない」
「謝ることじゃないって。友だちとして、板野の気持ちはわかってるつもり。また話そう」
松岡が板野の左肩を叩き、妹を追いかけようと部屋を出る。
「おい、松岡」
「なに?」
「ありがとう…それと」
「まだなにか?」
「妹には手をだすなよ」
相変わらずのシスコン板野に、松岡とシロまでもが笑った。
「緊張した…」
「シロの顔、最初固まってたもんな」
板野がシロの頭を撫でる。
「お兄さんが友だちと妹に話すなんていうから…」
シロは口を尖らす。
「言わないとけじめがつがないからって言ったろ?」
「お兄さんってやっぱり真面目だよね。まあ、そこがいいんだけど」
板野はその言葉に固まった。
「お兄さん?」
「いや、そんな直球で言われないからだな」
「慌ててるお兄さんも嫌いじゃないよ」
「こら、大人を揶揄うな」
ふふっと楽しそうにシロが板野に抱きついた。
「でも、お兄さんがオレを好きなんてやっぱり不思議だな。ほっとけないからオレのことかまってるんじゃないの?」
「それならシロを二人に紹介したりしない。それに好きっていつのまにかなってるもんだろ?」
「確かにそうだけど…お兄さんは今でもオレが好き?」
「…言わせるな」
板野が気恥ずかしそうに言うとシロは尻尾を振った。
そして、シロは板野の左頬にキスをした。
「これ以上はダメだからな」
眉間に皺を寄せた板野にシロは尻尾を下げた。
「なんでー!?」
「過剰なスキンシップをしたら犯罪してるんだって思うだろ?!」
「煽っちゃだめなの?」
「煽るな」
「いつまで?」
「制服脱ぐまで」
「そんなの無理だよ。最後までしたいのに」
「最後って…」
頭を抱える板野にシロは懲りずに抱きつく。
「最後はダメだ」
「じゃあ抜くのも?」
「生々しいな」
「耐えられないから、他の人としちゃうよ」
「はあ?!」
「嘘だよ。そんなことしない。最後までしなくても、前ぐらいまでは許して」
「…考えとく」
シロは再び尻尾を振った。犬でも恋人でもシロには振り回される運命かと板野は思った。
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