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第一話 落合 龍
落合 龍は、喫茶店でコーヒーを飲んでいた。
大学三年生の龍。休日に行きつけの喫茶店でコーヒーを飲むのが、最近の楽しみなのだ。
「やっぱここのコーヒー美味いな」
特別詳しくもないコーヒーを、それらしくじっくりと味わっている。
龍が居る朝方の時間帯は、普段から客が少ない。人混みが苦手な龍は、これを狙って朝方に来るようになった。
一番奥の角、窓側の席。ここが龍の定位置だ。龍の家からほど近いこの喫茶店は、ビルの二階にある。そのため、窓際に居ても通行人の目が気にならない。
「っしゃ、そろそろ行くか」
コーヒーを飲み終わった龍は会計を済ませて、喫茶店を後にした。
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