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世間体のため、敦郎は自分の娘より英二を方にもった。英二の行いを責めようともしなかった。
「お義父さん、ここにいる城戸洸平と亜美は僕のいない昼間を狙って密会していたのです。彼は亜美の大学時代の恋人だそうです。最初から僕を受け入れる気持ちがなかったんです」
英二は冷静な姿勢を敦郎に見せた。
「亜美、英二くんに謝罪しなさい。お前が至らないせいだ。友加里さんや自分の友達に英二くんが気持ちが傾いてしまって情けない!しかし、離婚は許さん!大松家の名を汚す」
敦郎は頭を抱えながら亜美に謝罪するように命令した。しかし、亜美は黙ったまま謝罪の言葉もなかった。
「まずは謝罪だ。今日は英二くんの誕生日なのになんだ?」
洸平は一方的に亜美に責任を押し付ける敦郎に黙っていられなくなった。
「あなたは被害に合った実の娘さんをかわいそうとは思わないのですか?世間体がそんなに気になりますか?亜美の何を知ってますか?」
赤の他人に説教されて敦郎は不愉快になった。
「なんだね?君は…!これはうちの問題だ!君に口を挟まないでもらいたい」
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