切なすぎて、愛…

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2人がいなくなると、 「兄貴、誕生日おめでとう。これが俺たちからのプレゼントだ」 と行成が嘲り笑いながらイヤミを言った。そして、亜美の座っていた席に律が変わりに座った。 食事前のムードが重くなった。 「行成くん、君はとんでもないことを…!こんな大事な日に…!しかもなぜ今さら学生の頃の恋人が…!英二くんがどんな思いをしたかわかっているのか!?」 「じゃ、会長は姉さんがこいつにされたこと知ってますか?これだけ証拠も揃っていてもこいつを庇うんですか?南部医師にゆすられて会社の金を横領したのにそれでも在籍させるんですか?こいつは姉さんの友達にも手をつけているんですよ」 会社のためと思えど、敦郎はさすがに横領までされてはと頭を抱えた。 「それに今の社長のやり方では融資は難しいし、昔の清水のシステムに拘っていたら大松グループだって危なくなる…いや、もう株価が下がっている」 株トレーダーのプロの感は正しかった。
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