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明日も仕事があるからと芹が後ろ髪を引かれるようにしながら帰ってしまって、アパートに想と二人取り残された結葉だ。
芹は食べたものの片付けまでしてくれたから、後は入浴を済ませて寝るだけ。
想は買ってきたばかりの布団を出して「これ、お前の、な? ホントは一旦干してからのほうがいいんだろうけど」と申し訳なさそうに眉根を寄せる。
「大丈夫だよ。想ちゃん」
結葉はそんなにやわじゃないと自分では思っているのだけど、想は昔から結葉のことをこれでもかと言うくらい〝女の子扱い〟してくれて、チヤホヤしてくれるところがある。
芹と一緒にヤンチャなことをしようとすると、すごく心配されたのを覚えている。
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