28.初めての夜

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「――んだよ?」  一人で笑っていたら、(そう)に不機嫌そうな声で問われて、結葉(ゆいは)は思わず肩を跳ねさせた。 「ごっ、ごめんね、(そう)ちゃ……っ。かっ、カバーがマイハモだったからちょっと、そのっ、ぎゃ、しちゃって」  言っているそばから笑ってしまって、うまく喋れなかった結葉(ゆいは)だ。  それにギャップ萌えだなんて言ってしまったら、自分が何を想像して笑っているのかバレバレじゃない!と、すぐに失言だったと思ったけれど後の祭り。 「笑うな。俺だって買うの、すっげぇ恥ずかしかったんだからな?」  今度こそ(そう)が真っ赤になっているのがしっかり見えて、結葉(ゆいは)はキュン、と胸が高鳴るのを感じずにはいられない。
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