28.初めての夜

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(そう)ちゃん、有難うね。すっごく嬉しい」  布団カバーが甘めのピンク色を基調としたマイハモは、二五才を過ぎた自分にはちょっと痛いかも知れないけれど、誰かに見せるわけじゃなし。  (そう)が自分のために選んでくれたと思ったら、ただただ嬉しい!と思った結葉(ゆいは)だ。  そもそもマイハモは嫌いじゃないから。  結局当たり前のように掛け布団も枕カバーもみんな同じセットもので、並べてみたら、本当に薄桃色の甘めな雰囲気になってしまった。 「ヤベーな、これ」  (そう)が思わずそうつぶやいて。結葉(ゆいは)も同感だったので二人して顔を見合わせて笑ってしまった。 「いや、マジ……俺のアパートにコレはかなり違和感だわ」  言われて、結葉(ゆいは)も「そうだね」って答える。  (そう)の部屋は基本黒か白で物が統一されているから。  それを思うと、このふんわりピンクはかなり異質なのだ。 「で、布団なんだけどさ」  そこで(そう)がソワソワと視線を彷徨(さまよ)わせるのを見て、結葉(ゆいは)はキョトンとする。
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