28.初めての夜

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*** 「俺のベッドはお前に使ってもらうとして……俺、どこで寝たらいいと思う?」  結葉(ゆいは)が寂しくないなら、節度ある距離を保つべくリビングに布団を敷こうと思っている(そう)だ。  だけどあの怯え方からすると、もしかしたら見えるところに人の気配がないと不安なのかも?とも思ってしまうわけで。  それに関しては結葉(ゆいは)にしか基準が分からない。  だから(そう)は決めあぐねている。 「あの……(そう)ちゃん。私、ベッドじゃなくて……下でいいよ?」  だけど結葉(ゆいは)はそっちに気持ちがいってしまったみたいだ。  まぁ結葉(ゆいは)らしいといえば結葉(ゆいは)らしい。 「バーカ。お前を床なんぞに寝かせられるか」  畳の部屋ならまだしも、フローリングに敷き布団は結構寒いはずだ。 「お前が下に寝るとなると敷き布団の下にアンダーマットレス買わねぇといけなくなんだけど?」  わざと睨むようにして言ったら、結葉(ゆいは)がちょっぴり(ひる)んで。  でもすぐに気を取り直したように言い募ってくる。
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