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公宣の言う通りなのだ。
想はいま二九歳、結葉は二六歳。
無邪気に戯れあっていた子供のころとは違う。
それは、想と過ごしてみて、結葉自身が、嫌と言うほど実感させられていた事実だ。
「二人に限って間違いが起こるだなんて、私は思ってないけど……だけど、世間一般の人たちはどう思うだろう?」
例えば離婚調停するようなことになった場合、それは結葉にとって不利になるはずだ。
公宣に優しく示唆されて、結葉も想もグッと言葉に詰まった。
偉央は今のところ、結葉と争う姿勢は見せていない。
だけど絶対なんてありはしないのだから。
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