29.公宣からの提案

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 二人のやりとりを見て、結葉(ゆいは)はせっかく一人暮らしを楽しんでいるかもしれない(そう)が、自分のせいで不自由を強いられるのではないかと不安になって。 「(そう)ちゃん、いい、の?」  ソワソワと瞳を揺らせながら問いかけた。 「いいも何も……近くにいなきゃいざって時にお前を守ってやれねぇだろ?」  (そう)に言われて、結葉(ゆいは)はウルッとしてしまう。 「(そう)ちゃん、ごめ……」  いつもの癖でつい謝りそうになって、今朝(そう)から言われた言葉を思い出した結葉(ゆいは)が、「ありがとう」と言い直したら「おう」と頭を撫でられた。
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