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「完成ぇ〜」
にこやかに微笑む純子に、結葉は始終振り回されっぱなしだった。
まぁでも……所詮はカレーのルウ同士。
味見してみたら結葉が心配したほど変なことにはなっていなくてホッとする。
「想ちゃんとおじさま、何時頃にこちらへ?」
山波建設のお昼休憩は一体何時からなんだろう?
十一時半前から作り始めたキーマカレーが完成する頃には十二時半を過ぎていた。
「んっとね、今日はちょっと遅くなっちゃったから、今から公宣さんの携帯に『もしもし』して『お昼出来ましたよ?』って連絡しようと思うの」
どうやら公宣からそうして欲しいと頼まれていたらしい。
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