30.山波家での生活

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*** 「完成(かんせ)ぇ〜」  にこやかに微笑む純子に、結葉(ゆいは)は始終振り回されっぱなしだった。  まぁでも……所詮はカレーのルウ同士。  味見してみたら結葉(ゆいは)が心配したほど変なことにはなっていなくてホッとする。 「(そう)ちゃんとおじさま、何時頃にこちらへ?」  山波(やまなみ)建設のお昼休憩は一体何時からなんだろう?  十一時半前から作り始めたキーマカレーが完成する頃には十二時半を過ぎていた。 「んっとね、今日はちょっと遅くなっちゃったから、今から公宣(きみのぶ)さんの携帯に『もしもし』して『お昼出来ましたよ?』って連絡しようと思うの」  どうやら公宣からそうして欲しいと頼まれていたらしい。
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