30.山波家での生活

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「私、お世話になってる間は(そう)ちゃんにお弁当を作ろうかなって思ってるんですけど……迷惑でしょうか」  小さく自信なさげにつぶやいたら、純子が「まさかぁ〜」とにっこり笑って。「あ、でも! それは(そう)本人に直接聞いてやってね?」と結葉(ゆいは)の手をギュッと握って小首を傾げてくる。 「そ、そうですよね。(そう)ちゃんだもん。作られるの迷惑だったら、ちゃんとそう言ってくれますよね」  結葉(ゆいは)がそんな純子に淡く微笑み返したら、「もぉ、ゆいちゃんってば分かってないなぁ」と苦笑される。 「え?」  キョトンとする結葉(ゆいは)に、 「とにかくっ! (そう)にそのお話を持ち掛けるときは是非私のいるところでしてねっ? 私、あの子の照れるお顔が見たいのよぅ」  言って、一人キャーキャー悶える純子に、結葉(ゆいは)はどう対応したらいいのか分からなくて、その場に立ち尽くしていた。
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