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「あ、ちなみに芹はね」
固まっている結葉を動かしたのは、何の前触れもなく始まった純子のその声で。
どうやら純子の話によると、外部へ勤めに出ている芹は、自分で弁当を作って行ったり、会社に出入りしているお弁当屋さんのお弁当を頼むか、オフィス近くのお店に職場の人たちとランチに行くなどといった毎日らしい。
「ゆいちゃんと芹が二人仲良く台所に立ってお弁当作ってる姿、すっごく様になるわよね〜、きっと。あ〜ん、そっちも楽しみっ♡」
うっとりとつぶやく純子を横目に。
結葉は、自分も独身のころ勤めに出ていた時は、芹みたいな感じだったなと懐かしく思い出していた。
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