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「じゃあ、早速お願いしまぁ~すっ!」
純子にポンッと両肩に手を載せられて、結葉は「はいっ!」と笑顔で応じる。
偉央との生活でずっとずっと抑圧して来たけれど、結葉は山波の人たちのお陰で少しずつ〝自分〟が出せるようになってきた。
元々それほど多くを要望する性格ではなかったけれど、自分が思うことを言っても相手から頭ごなしに押さえつけられないと言うのは、こんなに幸せなことだったんだと。
恐らく殆どの人にとっては当たり前のことを、しみじみと嬉しく思う結葉だった。
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