31.大切な連絡

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***  ここで暮らし始めて二日目の夕方。  夕飯後、キッチンに残った結葉(ゆいは)は、純子にせっつかれるようにしてお弁当作りのことを(そう)に切り出したのだけれど。  (そう)は一瞬驚いたような顔をしてから「えっ。マジで? ……いいのか?」と恐る恐る聞いてきて。 「うん。(そう)ちゃんさえ迷惑じゃなければ」  結葉(ゆいは)が不安気にそう言ったら 「迷惑なわけねぇよ! って言うか逆にすっげぇ助かる!……し、えっと、その……」  そこですぐそばに立つ純子を気にしてチラチラと睨むように見詰めてから、結葉(ゆいは)の耳元に屈み込んで唇を寄せる。  そうして結葉(ゆいは)にだけ聞こえるぐらいの小声で、「作ってもらえたらめちゃくちゃ嬉しい」とささやいた。  (そう)の吐息が耳に当たって、結葉(ゆいは)はゾクリと肩を震わせて。  思わず見上げた(そう)が耳まで真っ赤にしているのを見て、当てられたように自分もぶわりと顔が熱くなってしまう。 「や~ん。何なの、二人ともっ! 想像以上に可愛いーんだけどっ♡ お母さん妬けちゃ~う♡」
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