31.大切な連絡

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 とりあえず、と言う感じで、(そう)に促されるようにして台所の方へ歩き出した結葉(ゆいは)は、歩きながら「さっき掛かってきたばっかりだよ?」と答えて。  内心(何で(そう)ちゃん、今日はこんなに(せり)ちゃんのこと聞いてくるんだろう?)と思っていた。 ***  キッチンの流しに行ったら「俺が洗うよ」と、(そう)が肩にかけたままだったリュックを床に無造作に置くなり、慣れた手つきで弁当箱を洗い終えてしまう。 「あ、あの、(そう)ちゃん?」  いつも大抵自分の弁当箱は自分で洗う(そう)だったけれど、こんな風にリュックを自室に置きに行きもせず、どこかソワソワした様子でそれをしたことはなかったからちょっぴり変な感じがして。  手拭きタオルで手を拭って再びリュックを持ち上げた(そう)を見上げながら恐る恐る声をかけたら、 「夕飯が始まるまでの間、俺たちも二人きりで話さないか?」  (そう)がすごく真剣な顔をして結葉(ゆいは)を見下ろしてきた。
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