31.大切な連絡

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「どうしても……話さなきゃいけない時が来たらちゃんと話すから。そうならない限りは……内緒にしておきたいの」  再会直後にすぐ、結葉(ゆいは)の異変に気付いた(そう)としては、ずっとそばで結葉(ゆいは)のことを見ていたくせに彼女のSOSに気付けなかった小林夫妻に対してどうしても思うところがある。  こんな風に、結葉(ゆいは)が事実をひた隠しにしようとしただろうことは分かった上で。  でも、だからこそ尚のこと気付いてやれよ!と思わずにはいられなかったのだ。 「なぁ結葉(ゆいは)。もし……いつか真実を告げなきゃいけなくなったとして……知るのが遅れれば遅れるほどお前の親御さん、知った時しんどいんじゃねぇか?」  両親に真実を知られることは、結葉(ゆいは)にとってとても辛いことだというのは分かっているつもりだ。  だから事細かに起こったことを全部話す必要はないと(そう)だって思っている。  だけど……。  せめて。  せめて結葉(ゆいは)が何に苦しんで、今回の結論に達したのか。  その片鱗(へんりん)ぐらいは伝えておいた方がいいんじゃないかと思うのだ。
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