33.久々の我が家

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 それを見て、結葉(ゆいは)は今更のようにソワソワしてしまう。 「あ、あのっ……折角持ってきたので……その、感想をお聞きしたいなって」  タッパーを手に落ち付かない結葉(ゆいは)だ。 (私、何を言ってるの……?)  あんなに怖かったはずの偉央(いお)なのに。  何だかいま目の前にいる偉央(いお)は、結葉(ゆいは)の知っている彼ではないように見えたから。 「キミが嫌じゃないなら……お願い……しよう、かな」  ややして偉央(いお)がそう答えて結葉(ゆいは)に微かな笑みを向けてくる。  その笑顔は、結葉(ゆいは)偉央(いお)と付き合っていた頃によく見せてくれた優しい表情に似ていたから。  結葉(ゆいは)は、懐かしさに胸の奥が小さく疼くのを感じた。 「じゃあ早速用意しますね」  それを払拭するように皿を取りに食器棚に行って。  偉央(いお)の方へ背を向けた途端、背後でガタンッと音がして、結葉(ゆいは)はビクッと肩を跳ねさせた。
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