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「やっ、――偉央さっ……、ん、んーっ!」
偉央に組み敷かれて唇を強引に塞がれて初めて。
結葉は偉央が発した言葉の意味を明確に理解した。
「結葉、いまから僕らの子供を作ろうか。子供はきっと鎹になってくれるはずだから」
強引な口づけを解いた偉央からそう宣言された結葉は、必死に首を振る。
「いやっ。……だって偉央さんっ、私たちもう……」
「うん。壊れかけてる。だからこそ、だよ」
偉央の目を見て、結葉は彼が本気でこんなことを言い出したんだと悟って。
一生懸命偉央の下から逃れようと暴れてみたけれど、偉央はびくともしなかった。
「結葉、安心して? 今日は……いや、これからはずっと。酷くしたりしないから。ちゃんとキミを気持ち良くして――」
話しながら偉央の手が結葉の身体に伸びてくる。
今日は先ほどキッチンで脱いだコートの下に、オフホワイトのダボっとしたハイネックチュニックを着て、下着がわりのヒートテックを重ねて薄着のわりに暖かい格好にしてきた結葉だ。
そのトップスに合わせたのはベロア素材のプリーツスカート。
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