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「今日は体調が悪くてお休みされたんじゃ……?」
言って、偉央の様子が明らかにおかしいことに気付いたらしい美春が、駆け寄って来て偉央をそっと支えてくれる。
「まだフラついていらっしゃいますよ? 無理しちゃダメじゃないですか。すぐに帰って家でゆっくり寝ていて下さい」
言って、偉央を見上げてから、ハッとしたように「……もしかして、ご自宅で何かありましたか?」と眉根を寄せた。
美春は小柄な結葉と違って身長が一六〇センチちょっとある。
一七五センチの偉央よりは十数センチ低いけれど、結葉に感じるような身長差は感じない。
それでだろうか。
別に間近というわけではないのに、自分を見上げてくる顔の距離が近いなと思ってしまった偉央だ。
ここにいるどのスタッフよりも――いや、言ってしまえば結葉よりも長い付き合いだからだろうか。
つい彼女には気を許して本音をポロリ、ポロリと断片的にではあるけれどこぼしてしまっていた偉央だ。
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