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「耳だけじゃねぇ。手も、足も、唇も……何もかもが俺よりちっこくて本当可愛い」
手を握られて、じっと見つめられながら指先にチュッとキスを落とされ、舌を這わされた結葉は、真っ赤になってギュッと手指を握り締めた。
なのに想はグッと固めた結葉の拳にも惜しみなくキスの嵐を降らせてくるのだ。
「やんっ、想ちゃ、それ、何か恥ずかしいっ」
目の前で手にキスされているだけなのに、慣れないからだろうか。何故かそんなことすらすごくすごく恥ずかしくて堪らない結葉だ。
「なぁ結葉。もっともっと恥ずかしがれよ。――俺、お前が照れて目元を潤ませるの見んの、すげぇ好き。めちゃくちゃそそられるわ」
想がクスッと笑って、結葉の手をひとまとめにして片手でシーツに縫い付けると、真っ正面からじっと見下ろしてくる。
「想ちゃん、優しくするって言った……」
ソワソワと想の視線から逃れるように顔を背けてつぶやいたら、「十分優しくしてるだろ?」と、剥き出しになった首筋に舌を這わされる。
「や、あぁっ」
途端、今まで感じたことのない快感が背筋を突き抜けて、結葉はビクッと身体を震わせた。
「……結葉の良いトコ、ひとつ見っけ」
途端ククッと楽しげに笑う声が聞こえて、執拗にそこを責め立てられた結葉は、縫い止められた手にギュッと力を込める。
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