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ゴムを付けていても、もしもを恐れてだろうか。
そのまま結葉の中にいることを好まなかった偉央は、自分が達ったら、すぐさま結葉の中からいなくなっていた。
だけど。
「辛く、なかったか?」
想はまるでまだ結葉との繋がりを断ちたくないみたいに、硬度を失った彼自身を抜き去ろうとはしなくて。
結葉の中に挿入ったまま、まだ息が整い切っていない途切れ途切れの声音で結葉を心底気遣ってくれる。
下腹部を繋げた状態でギュッと想に抱きしめられた結葉は、それだけでキュンと子宮が甘く疼いてしまう。
それに呼応するようにキューッと膣がうねる感覚がして、
「――っ」
想が小さく吐息を落として、「結葉、それ、やべーって」と苦しげにつぶやいた。
結葉には想の言葉が何を意味しているのか分からなくて、彼の腕の中、キョトンとして身じろいだ。
「いま終わった、ばっかなのに……そんなっ、締め付けてくんなっ。元より一回で終わるつもりはねぇけど。そんなにされたらお前のこと、休ませてやれなく、なん、だろっ」
想が眉根を寄せて、切ない声で吐き捨てて。
そんな想のその表情がすごく色っぽいと思った結葉は、〝私、まだ想ちゃんと離れたくない〟と強く思ってしまった。
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