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耳元に唇を寄せた想に甘く切なくおねだりされて、許可なんてまだしていないのにゆるゆると腰を動かされた結葉は、想にしがみついて涙目でコクコクと首肯した。
自分自身も身体の内側に熱が灯ってしまって、どうにかなってしまいそうで。
何も考えられなくなるぐらい、想にグチャグチャにかき回して欲しいと、はしたないことを思ってしまった。
もちろん、偉央にだって、一晩に何度も求められたことはある。
でも。
自分から、もっともっと可愛がって欲しいと思えたのは初めてだったから。
結葉は泣きそうなくらい幸せだった。
労わるように、でも時に制御がきかないみたいに激しく貪り尽くす体で愛されることが、こんなにも心地よいだなんて、知らなかった。
「想ちゃ、大、好き……」
想に身体ごと揺さぶられながら半ば無意識。
結葉はうっとりとつぶやいた。
***
二度目の行為のあと、想が結葉の中から身を引いて……「風呂、行こっか?」と声を掛けてくれたけれど、結葉は今にも眠ってしまいそうなくらい疲れ果てていた。
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